描写に関する写真用語の解説

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レンズスペックの比較に用いられる用語の解説です。
初心者にも分かりやすい様に専門用語を余り使わずに書いていますので、逆に理解しづらい点も有るかも知れませんがそこはご容赦下さい。

描写に関する用語

  • 解像度
    鮮明(シャープ)に写せるかどうかのスペック。基本的には画像の真ん中(中央部という)あたりの解像度が高く、中心から外れた周り(周辺部)は解像度が低い傾向がある。同じレンズでも絞り(F値)や焦点距離によって解像度は変わる。解像度のピークは開放絞りから1.2段上げるとピークになることが多い。絞りすぎると(F16とか)回折という現象が起こって解像度は下がる。
  • 周辺減光(口径食・周辺光量落ち)
    中央に比べて画像の端の方が暗くなる度合い。開放F値で顕著に出る傾向があり、基本的には絞ることによって改善される。
  • 色収差
    光の波長は固有屈折率を保有している。そのためレンズに光が通ると焦点距離の異なる色が異なる場所に像を結ぶため色ずれが生じる。典型的には色のにじみで、黒い字を撮ったのに字の縁に紫っぽいモヤが出来る等。広角側で出やすい倍率色収差と望遠側で出やすい軸上色収差に大別できる。
  • 歪曲収差(ディストーション)
    周辺部が実際に目に見たように正方形にならず歪んでいること。広角レンズで出やすい樽のように膨らむ樽型歪曲と、望遠レンズで出やすい内側に巻き込むような糸巻き型歪曲の二種類がある。絞っても改善されないスペックだが編集ソフトが対応していれば自動補正が可能。
  • ぼけ味
    背景ぼけや前ぼけが綺麗かどうか。これは主観も入るので、私はネット上にある作例を見て判断してます。設計上、単焦点レンズの方がぼけ味が綺麗と言われている。最近の光学技術発達もあるので一概には言えない。

よく出てくるその他の用語

  • 絞り値
    一般的には撮る時に設定したF値を表す。絞りを絞る=F値を上げると考えると良い。また絞りを開ける=F値を下げるの意味となる。例えばF2.8からF4へ絞ることを、「一段絞る」と呼ぶ。一段とはレンズに入ってくる光の量の大きさと関係した単位だが、説明が長くなるのでここでは割愛。
  • 開放F値
    そのレンズでの最も明るい(小さい)F値のこと。例えばNIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIの開放F値はF2.8となる。レンズ比較ではよく開放F値での描写が取り上げられる。それは、開放F値での撮影は解像度や周辺減光、色収差の影響が出やすいことが関係している。ほかにも理由はありますが。
  • ワイド端
    ズームレンズの最も広角側の焦点距離。ワイ端と呼ぶ人もいる。
  • テレ端
    ズームレンズの最も望遠側の焦点距離。例えばAF-S DX Zoom-Nikkor 17-55mm f/2.8G IF-EDのワイド端は17mmでテレ端は55mmとなる。
  • ○○mm
    レンズの焦点距離。35mm換算で50mmが人間の視界に近いと言われている。DXフォーマットでレンズを使用するとレンズの焦点距離は35mm換算で1.5倍となる。これはセンサーサイズが関係しているがここでは割愛。例:DXフォーマットでAF-S VR Nikkor 200mm f/2G IF-EDを使用すると焦点距離はは35mm換算で200mm×1.5=300mm相当となる。 
  • F○○-F○○
    ワイド端での開放F値とテレ端での開放F値。ズームして焦点距離が大きくなると、段階的に開放F値は上がっていく。例えばAF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VRでは55mmの開放F値がF4.5で300mmではF5.6となる。
  • AF
    シャッターボタンを半押し時に自動的にピントを合わせてくれる機能。古いレンズ(Ai-s型などのMFレンズ)とデジタル一眼の組み合わせではAFが出来なくなっている。
  • AE
    自動露出のこと。SS(シャッタースピード)を決めたら適正な露出(画像の暗さや明るさの総称)になるようにF値(絞り値)を変えてくれる機能。同様にF値を決めたらSSも適正に調整してくれる。SSとF値を固定してISO感度を適正露出になるように、自動的に変えるなども可能。

ちょくちょく加筆修正しています。
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