Nikon J1とNEX-C3の比較

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以前の記事(Nikon 1 J1関連ニュースまとめ)で取り上げたように、最近はミラーレスカメラが気になっています。購入対象としてレンズ資産を活かせるニコンか、高感度耐性が高いソニー製が選択肢に上がっている。


Amazonでも最安付近まで下がってきた。
最近はミラーレスの値下がりが激しいので底値まで待ってる所です。

上の2つの標準レンズキットが今のところ購入検討対象です。NEX-C3のみダブルレンズキットですが、標準レンズキットと値段がほぼ一緒だったため前者を貼りました。パンケーキレンズが付いてくるのだが、気に入らなければ売りに出すことになる。その場合はNEX-C3が価格的にはお買い得になる。

本気で撮るときはNikon D90を使用するのでミラーレスはサブ扱い。レンズを含んだ軽量性・手軽さ・解像度などが気になる所です。以下でちょっとだけ調べて見ました。

寸法と重量

Nikon-J1-vs-Sony-NEX-C3-stored-800b
出典:Digital Review - Digital Camera Reviews, News and more

両方共標準レンズを付けての比較です。
小型なNEX-C3 でも、レンズの大きさのせいでかなり大きく見える。
「気軽に使う」には厚みがあり過ぎて不恰好です。

重量に関しては以下のようになる
J1:本体277g レンズ115g 合計392g
NEX-C3 :本体283g レンズ194g 合計477g

センサーの性能

J1のセンサーサイズは13.2×8.8mmで1インチセンサーと呼ばれる。NEX-C3は23.5x15.6mmと一眼レフでよく使われるAPS-Cセンサーと同じ。同じ条件ならば、センサーが大きい方がボケの量が大きく、ISO感度を上げてもノイズが少ないとされている。センサー自体が改良されているので、小さいセンサーでも高感度耐性は高いものもある。

DxOMark - DxOMark by DxO Labs
センサーの比較ならば上のサイトが定番です。上部メニューの「CAMERA」→「CAMERA SENSOR DATABASE」より、搭載されているセンサーの性能が見れる。


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スコアの読み方は上から順に「総合点」「色のりの良さ」「ダイナミックレンジ」「許容出来るISO感度の上限」となり、それぞれ値が大きい方が評価が大きくなる。

スペック上はNEX-C3がずば抜けている。スコアだけならばNikon D90とほぼ同等となるので、さすがに家電メーカーと褒めてあげたい所です。逆にJ1はスペック上は果てしなく微妙。センサーサイズが小さいので妥当な性能かも知れないが、消費者的にはインパクトに欠けるように見える。

ISO感度が100ー400程度ならばセンサーの性能に大差は無いが、1600以降となると変わってくるそうです。海外の検証記事ではJ1はISO1600ではノイズが目立ち、解像力がNEX-C3に比べて落ちた。

Nikon J1 vs Sony NEX-C3 Side by Side Comparison

キットレンズの性能

ニコンのJ1のキットレンズは「1 Nikkor VR 10-30mm f/3.5-5.6」
ソニーのNEX-C3のキットレンズは「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」
35mm換算では殆ど同じ焦点距離となる標準ズームです。

レンズのスペック比較は定番中の定番である「photozone」からです。
1 Nikkor VR 10-30mm f/3.5-5.6 - Review
Sony E 18-55mm f/3.5-5.6 (Sony NEX) - Review

見てみたところ…
  • 歪曲収差はソニー製が大きく焦点距離によって樽型と糸巻き型の両方が見られる。ニコン製は少々目立つ樽型歪曲が見られたがソニー製ほどは目立たない。歪曲収差はソフトウェアで補正できるのであまり気にしなくとも良い。歪みも表現のうちです。
  • 周辺減光は両社ともワイド端で出やすい。ニコン製はRAW撮影時で10mm/F3.5で1.2Evと目立ったが、Jpegでの撮影時には0.6Evとソニー製とほぼ同じ結果。実撮影であまり影響はないので気にしないレベル。
  • 解像度は、ソニー製は中央がかなりシャープだが周辺はやや流れる。ニコン製は中央は程良くシャープで、周辺は少し解像力が落ちるがソニー製ほど顕著に落ちない。
  • 色収差はソニー製で特に顕著だった。18mmと35mmで撮影時には気を付けたい。「Chromatic Aberrations」の項でグラフを見て比較することを推奨します。ニコン製も中々出ていたがソニー製よりは抑えられている。ニコン製に関してはJpeg撮影時に色収差は補正されます。ソニー製も同等の機能は乗っているかも知れないが、程度は不明。
画素数や設計思想が違うので完璧な比較はできません。
あくまで参考程度に留めておいてくれると助かります。
ただし、結果だけを見るならばニコン製のキットレンズが優れています。

スペックだけ見た総評

価格面では NEX-C3
小型軽量では J1
センサー性能は NEX-C3
レンズ性能は J1のキットレンズ

カメラとして見るとJ1が勝るが、家電として見るとNEX-C3も良い点がある。個人的にはJ1が魅力的に写った。小型軽量を目指すならばセンサーサイズが肝となるが、NEX-C3はその点では失敗しているように見える。しかし、小ささを代償としたセンサー性能の高さが魅力でもある。あと被写界深度の狭さも魅力の一つ。

Nikon J1はその点では程良いセンサーサイズなのかも知れない。小さいセンサーで小さいレンズ。無理のない設計から生まれる、欠点の少ないレンズ群と言った印象。NEX-C3の作例を100枚くらい見比べてみたが、やはり周辺の甘さを感じた。ニコンはレンズメーカーとして一日の長がある事を感じさせる。

明らかにニコン贔屓な結果となったが、自分がニコンユーザーなせいでもある。「ニコンFマウント雑記」なんてブログを書いてるくらいだから、やはりニコンのカメラが気になるわけです。Nikon J1は発表時のスペックを見てガッカリした記憶があるが、調べ直すとそれなりに魅力のあるカメラの様に思える。今現在、価格が急降下しているので34000円を切るならば手元に置く予定です。

追記 

J1の相場がかなり下がって来ました。標準ズームが3万円で、Wズームが5万程で手に入るようになっています。価格的にもそろそろ底値が近いように見えますので、欲しい人はボチボチ買ってもいいかと思います。

位相差AFとコンパクトさに魅力を感じない層のユーザには不向きな製品ですが、「コンデジよりは綺麗に撮りたい」「D3100やD7000とかのサブ機に使いたい」という層に向いています。あとはFT1アダプタを使っての超望遠を試したいユーザーにも向いていそう。
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